照明器具は私たちの家庭でのエネルギー消費に大きく影響を及ぼします。
特に、LED照明への切り替えが節電に効果があるとよく言われますが、一方で、LED電球の購入価格が蛍光灯に比べて高いため、「本当にLEDは経済的な選択なのか？」や「LEDに変えることのメリットは何か？」といった疑問を持つ方も少なくありません。
この記事では、LED電球と蛍光灯を寿命、コスト効率、電気代という観点から比較し、賢い照明選びでの節約を目指します。現在蛍光灯をお使いの方は、この機会にLEDへの切り替えを検討してみる価値があるでしょう。
LEDと蛍光灯、どちらがコスト効率が高いのか？
LEDと蛍光灯、どちらがより経済的な選択なのかを4つのポイントで詳しく検証してみましょう。
LEDと蛍光灯の比較ポイント
- エネルギー効率と耐久性： 一般的な60Wの白熱電球と同等の明るさを持つLEDランプ（8W）を比較した場合、LEDは電気代を約85％削減でき、さらに寿命も白熱電球の約40倍とされています。
- 年間のコスト削減： たとえば54Wの白熱電球から9WのLEDに替えて年間2000時間使用した場合、約90kwhのエネルギーが節約でき、これは年間で約2790円（31円/1kWh）の節約につながります。
- 使用時間の削減： さらに、年間2000時間使用する9WのLEDランプを毎日1時間減らすことで、年間約3.29kWhの節電が可能となり、これにより年間で約100円（31円/1kWh）の節約になります。
- 初期投資と回収期間： 確かにLEDランプは高価ですが、その省エネ性能と長寿命を考慮すると、長期的にはコスト効率が良いことがわかります。例えば、100円の白熱電球（54W）と2000円のLEDランプ（8W）を比較すると、LEDの省エネ性能と長寿命を考えると、約9ヶ月（1500時間使用）で投資額を回収できる計算になります。
LEDを選ぶ利点
- メンテナンスの簡便さ： LEDの最大の特徴の一つはその長寿命です。白熱電球の寿命が約1000時間、蛍光灯が約1万3000時間であるのに対し、LED電球は約4万時間の長寿命を誇り、頻繁な交換の手間から解放されます。
- 安全性と耐久性： LEDは熱をほとんど発生しないため、火災ややけどのリスクが大幅に低減されます。また、衝撃にも強いため、交換時の安全性も向上します。
- 健康と環境への配慮： LEDは紫外線を発しないため、虫が寄り付きにくく、写真や壁紙の退色を防ぐことが可能です。さらに、有害な成分を含まないため、廃棄時の環境への影響も大きく軽減されます。
LED照明への移行で注意すべきポイント
LED照明への移行を検討する際には、いくつか注意すべき重要なポイントがあります。
最初に、ご自宅の照明器具が自分で交換できるタイプかどうかを確認することが必要です。
特に直管型蛍光灯を使用している場合、LEDに適合させるためには安定器の取り外しや配線の変更など、バイパス工事が必要になることがあります。
また、LEDシーリングライトを新しく購入する際には、天井の配線器具が工事なしでLEDに対応しているかどうかを事前に確認することが大切です。
配線器具が合わない場合、電気工事が必要になる可能性があります。
更に、現在の電球と同等の明るさのLEDを選ぶ際には、消費電力（ワット数）とルーメン（lm）に注目して、明るさを確認することが重要です。
ルーメン値が高ければ高いほど、より明るい光を得られます。
また、電球をソケットに取り付ける部分の口金のサイズを確認し、現在使用している口金サイズに適合するLED電球を選ぶ必要があります。
密閉型器具での使用においては、バスルームや玄関灯など密閉型の器具にLED電球を設置する際は、密閉型器具対応のLED電球を選ぶことが大切です。
密閉型器具では熱がこもりやすく、これがLED電球の寿命を縮める原因となったり、故障につながることがあるからです。
最後に、調光機能付きの照明器具にLED電球を使用する場合、その機能に対応しているかどうかも確認が必要です。対応していないLED電球を使用すると、故障するリスクがあります。
次の電球選びはLEDを選択して
LEDへの移行は、電気代の節約だけではなく、環境保全にも寄与します。
次に電球の交換をする際には、LED電球の選択を検討してみるのはいかがでしょうか。
節電効果とともに、さまざまな利点を享受できる可能性があります。
